〜当たり前だけど大切なこと〜

人と暮らすねこちゃん。他種動物(ねこちゃんと人や犬、ウサギ、鳥等)が生活を共にすることのストレスをなるべくかけないようにするため、私たちにできること、注意すべきことは沢山あります。今回は「当たり前のこと。だけど、やっぱり大切なこと。」の内容でまとめてみました。

「かわいい~!」と思うと人間は「近付く」「なでる」「抱く」「笑顔をつくる」等の行動をしたくなります。でもちょっと待って!ねこちゃん同士はどうでしょう。頭をなでてるねこちゃんも、ねこちゃんに抱きかかえられているねこちゃんもいませんね。

このように人間が当たり前にする行動も、ねこちゃんには不思議だったり、ちょっと苦手だな・・・と思ったりしているかもしれません。

なでるとき・・・

  • ねこちゃんが求めてきたときだけにする。
  • ねこちゃんの顔から上の部分をコチョコチョかくように触ってあげる。
  • 人用の歯ブラシの感覚は、母猫が仔猫をなめてあげる時の舌のザラザラに似ているといわれています。手でなでるより、歯ブラシ※でなでられることをねこちゃんは喜ぶことがあります。

※歯磨き粉のニオイはねこちゃんは苦手です。使用済み歯ブラシはやめて、新品の歯ブラシを使って下さい。

歯ブラシでなでなで してもらってるの♪

遊ぶとき・・・

  • ねこちゃんが飽きる前に1度やめる。再び求めて来たら、「今のとっても気持ちよかったよ。もっとやって!」「今の遊び楽しかったよ。もっと遊ぼうよ。」と言ってるので、数回繰り返し、やはり飽きる前にやめます。

ねこちゃんと遊ぶ、なでる時のNG

  • 遊びの途中で、ねこちゃんの方がやめてしまう。
  • 興奮しすぎて、攻撃的になる。
    これらはちょっと長く触り過ぎ、遊び過ぎの可能性ありです。
  • 強制は禁止です。

ねこちゃんに話しかける時は・・・

  • 小さな声もしくは、普段しゃべっている声の大きさで。
NG
大声で騒ぐのをねこちゃんは好みません。むしろ、びっくりしてその声が嫌いになることがあります。

ねこちゃんの喜ぶ(好む)ポジション

  • ・ねこちゃんは人の目線より高い所を好みます。例えば、階段の上にねこちゃん、その下段に人。その位置関係で、猫じゃらし等で遊んであげたり、触ってあげるといいですね。

ごはん(フード)の与え方

  • フードの置く場所は数ヶ所に分けておく。これは1頭飼育、多頭飼育でも同じです。
  • 補食行動を満足させるため「どこにあるかな?」と探させることが大切です。
  • 床にドライフードを1粒ずつ投げて与え、転がっていたフードを探してゲットする。

「いつ、どこに投げてくれるの?」という遊びの意味を含むので人とのコミュニケーション(関わり)をもつことができ、ねこちゃんの喜びになります。通常、床の上の1粒のドライフードは手でひきよせた り、口を持っていったりして時間をかけて食べます。これも、補食行動を満足させてあげられますね。また、ティッシュボックス、バスターキューブ、ペットボトル等を利用して遊びながら、考えながらフードを獲得するようにしてあげるのもおすすめです。写真のようにねこちゃん自身が、工夫して中のフードを出そうとします。

箱の側面にも穴を開け、 動かすとフードが出やすい ようにします。十分に遊び、満足しています。

ティッシュボックスに キャットフードを入れます。 どうやったら出せるかな?

ねこちゃんの爪とぎ

爪とぎの理由

  • 爪は常に尖らせておくため

補食本能が強いねこちゃんは常に爪を尖らせておき、狩りを成功させたい・・・と考えています。

  • ママやパパ等家族へのメッセージとして

ひとりになるとさみしくなっちゃうので、この気持ちを伝えるため、ママが部屋から出ていくドアの横、お風呂やトイレの近くの壁や柱でよく爪とぎをします。

   

  • 縄張りの主張

「ここはぼくの場所だよ。」を伝えるためにします。ねこちゃんが前足を上げて、2本足で高い所で爪をとぐのは「ぼくの体は大きいぞ。」という主張が含まれます。

  • ストレスの発散(転位行動)

不安だったり、怖かった・・・等のストレスを加えられた状況で、緊張した気持ちを落ち着かせるために、爪とぎをします。

  • 嬉しい興奮のあと

なでてもらった、歯ブラシでスリスリしてもらった、遊んでもらった等喜びの興奮を静める時も爪とぎをします。

どんな爪とぎを用意してあげようか・・・。

  • 爪とぎの場所

ドアやソファ、壁等で爪とぎをしている場合、やめさせるために、もうすでによくやっている所に猫用の爪とぎを設置します。きっと、爪とぎに爪はたてるものの、ドアやソファには爪とぎをする頻度が減るはずです。

  • 爪とぎの素材

じゅうたん製、木製、段ボール等の紙製・・・色んな素材で爪とぎは市販されているので、今、すでによく爪をといでいる素材と同じ物、もしくは似ているものを設置しましょう。皮のソファに爪とぎをしている子はホームセンター等で合成皮革のシートと板を用い、手作りの爪とぎを作るのも効果的といわれています。

  • 爪とぎの置き方

地面でしたい、立ってしたい・・・今、ねこちゃんがしている状態に合わせて設置してあげましょう。

ぼくは地面に置く タイプが好きだにゃ♪
よく爪とぎをする壁の前に、こうした爪とぎ用のものを設置すると、壁にではなく 爪とぎ用のところで 爪とぎをします。

フェリウェイの使用

おすすめは、リビングなどねこちゃんのいる時間が長い場所にフェリウェイの拡散器タイプを設置すると、24時間お部屋にフェイシャルフェロモンが充満し、いつでもその環境にいることで攻撃的な行動が減り、不安を和らげることにつながります。又、特定の場所や環境の変化、たとえば、ねこちゃん同士の攻撃的な行動に伴う爪とぎがよく見られる場合は、使っている爪とぎにフェリウェイをスプレーしてみましょう。イライラが落ち着くため、そこでの爪とぎや攻撃行動が減ります。又、不安を和らげる効果がフェリウェイにはあるので、ママがいなくなるときに、さみしくて爪をといでる柱や壁にスプレーするのも効果的です。

病院へねこちゃんを安心、安全に連れて来て頂くために

〜フェリウェイスプレーの薦め〜

通常、キャリーバックでの移動時、ねこちゃんが独特な声で鳴き続ける、よだれが出る、嘔吐・下痢をする、失禁する等は、ねこちゃんのストレス反応といわれています。そんな様子が見られたら・・・ご来院される前に、

  1. ねこちゃんをキャリーバッグに入れる少なくとも15分前に、洗濯ネットとハンドタオルにフェリウェイスプレーを5~8回程度スプレーしておきます。
  2. 時間になったら、ハンドタオルをキャリーバックへ入れて下さい。
  3. 洗濯ネットへねこちゃんを入れ、チャックをしめて、そのままキャリーバックへ入れて連れて来て下さい。

キャリーバックは取っ手が付いていますが、そこを持たず、なるべく両手で抱え、バックがグラグラしないように注意して下さい。安定した状態は、ねこちゃんのストレスフリーに繋がります。

フェリウェイについては「ねこちゃんの生活環境を豊かにするには?」に詳しく書いてありますのでご参照下さい。又、不明な点などございましたらスタッフへお気軽にお尋ね下さい。

病院内でホテルでお預かりしているねこちゃん
フェリウェイをスプレーした箱に入ってご機嫌です

日吉台動物病院