飼い主が誰しも何気なくやっている『わんちゃんの抱っこの仕方』についてです。
抱っこが影響する2つのポイント
わんちゃんたちは4本足で生活している動物ですので、本来なら抱っこする時に「タテ抱っこ」したり、「仰向け抱っこ」するのは実はわんちゃんにとって楽な姿勢ではありません。抱っこの仕方ひとつで、腰や背中を痛めてしまったり、心臓や肺・気管に病気を抱えている子達にとって苦しい姿勢だったり、突然呼吸困難になったり!などということもありえます。
また、抱っこした時のわんちゃんの前足の位置によっては「あなたのほうが上よ」と人間が教えてしまっていることにもなります。
写真の指差してる部分が支配性を意味する場所です。この場所に上位の犬が前足やアゴを乗せることで、自分の優位を知らせます。乗せられている方が下位となります。
やりがちな抱っこ例
よく見かける抱っこ (1)
この抱っこの仕方だと、わんちゃんの手が人の肩や首の後ろに乗っているため「あなたのほうが順位が上よ」と教えていることになってしまいます。
よく見かける抱っこ (2)
この抱っこの仕方「仰向け抱っこ」は、心臓や肺・気管に病気を抱えている子には苦しい姿勢でありとても危険です。また、背骨への負担も大きいので、腰や首・背中を痛めている子にもつらい姿勢です。
負担のない抱っこの仕方
この抱っこの仕方ですと、地面と背骨が平行になっていますね。わんちゃんがいつも生活している姿勢になっています。この姿勢は腰や背骨への負担も少なく、また、心臓や肺・気管に病気を抱えている子達にも呼吸しやすいのでおすすめです。
最後に(やりがちをもう一つ)
この脇の下のところ、わんちゃんもねこちゃんも大切な太い血管や神経が走っています。ここに手を入れて抱き上げてしまうと体重が脇の下にかかってしまい痛い思いをすることがあります。
日吉台動物病院