ねこちゃんのイメージは…クール?甘えん坊?気高い感じ?
そんな印象のねこちゃん達も感情豊かで飼い主さんに色んなことを伝えよう!と努力しています。ここでは、ねこちゃんの生活の中で大切な問題「トイレ」についてちょっとお話します。
ねこちゃんのトイレの習性とは?
1. トイレの手順
本来、ねこちゃんはトイレ(オシッコやウンチ)を広い所でしたい生き物です。
トイレの手順は…
- 手でカキカキしたり、ウンチのときふんばったりするので、足の指に小石や硬い木などが挟まらないように、粒の細かな砂場を探します。
- そこに行くと砂場の臭いをクンクン嗅ぐ
- 砂を手でカキカキ掘ってみる
- ようやくオシッコorウンチをする
- したところをクンクンする
- 砂を手でカキカキし排泄物に砂をかける
- 周囲をウロウロする
- 立ち去る
を十分な時間をかけて行います。
2. トイレの失敗例とその原因
お家では砂場はなかなか用意してあげられないので、ねこちゃん用トイレがこの代用となります。ただ・・・もしねこちゃん達にこんな様子が見られたら、それは…「このトイレ…いやだな。」「もっと快適なトイレがほしいな。」って思っています。
- トイレのふちに足を乗せて排泄する。
- ウンチやオシッコに砂をかけず、隠さずにトイレから出てくる。
- 屋根付きカバーを使用している場合、排泄後しつこく手でカキカキしたり、壁、天井のところまで手を伸ばしてカキカキする。
- 排泄後ダッシュでトイレから出てくる。
- トイレがあるのに、ソファー、カーペット、布団に排泄しちゃうことがある。
特に5のトイレ以外の場所で排泄をしてしまう状況は、かなりのストレスが加わっている状態で「広いトイレがほしい。」という気持ちを飼い主さんへ伝えています。トイレは最低ねこちゃんの体の1.5倍の広さ(大きさ)が必要です。又、屋根付きトイレは人間の利点(砂を撒き散らさない、オシッコの飛び散り防止等)を目的に作られたもの…。狭く、臭いのこもる場所になり、ねこちゃん本来が気持良く排泄できる状況とはかなり異なります。
猫砂はどうでしょう?本来は粒子の細かなもの、指の間に挟まっても痛くないものを好むねこちゃんに今使ってらっしゃる砂は…「うれしい!」と思ってもらえていますか?ねこちゃんの毎日使うトイレをもっともっと快適にしたいですね。
工夫次第でストレスフリーにしてみよう!
1.トイレの個数
トイレの数は飼育頭数+1個以上が基本です。
- 1頭の場合は1+1=2個以上
- 2頭の場合は2+1=3個以上
です。これは・・・
- トイレをオシッコ用、ウンチ用に使い分けをしたい
- なるべく清潔なトイレを使いたい
- 他の子の使ったトイレは使いたくない(自分専用が欲しい)
等のねこちゃんの気持ちに沿ってあげられます。
2.トイレの砂
なるべく粒子の細かなものが良い(何種類か試して、ネコちゃんの好むものを探してあげたいですね。)
3.トイレの場所
- ねこちゃんの生活している場所におく。
- ドアの近く(人の出入りのある場所)は落ち着かず、適していません。
- 洗濯機、乾燥機等の音や振動が大きく伝わる場所も適しません。
- 夜、真っ暗な所はねこちゃんは移動しずらいので、近くに電気を点けてあげるだけでもトイレに行きやすくなります。
4.トイレの大きさ
おすすめは押し入れ等に使う衣装ケース(プラスチック製。)物によっては、ねこちゃん用トイレよりも安価で、広さも十分あり、ねこちゃんがクンクン、カキカキ、ウロウロするのに十分な時間を過ごすこともできます。
「あんな大っきなものをいくつも・・・」というのは正直なところありますね。(我が家もそうです(笑))
そんな時は、まず1個だけこの広いトイレを設置し、あとは今まで使ってたものを使用してみてもOKです。
5.トイレの掃除
最低1日2回は排泄物を片付け、掃除して下さい。
ここで…ねこちゃんは柑橘系の匂いがあまり好きじゃありません。トイレを洗うとき、柑橘系の洗剤を使うと、その匂いが残り、トイレに行きたがらない又は、失敗の原因になります。ですから、使用する洗剤にも注意してあげて下さい。
繊細であまり文句も言わず、穏やかに共に暮らしているねこちゃん。私たちは彼らの存在でどれだけ心を癒され、勇気付けられているかしれません。そんな小さな彼らの大きな幸せを少しでも与えることができたら本当に嬉しいですよね。ねこちゃんが本当に望んでるものを理解できる幸せも…いただきです。
日吉台動物病院